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神咲めぐみ先生インタビュー『愛しいきみと、政略結婚~いじっぱり夫婦、初夜から子づくり始めます』

本音と建前のギャップに胸キュン&笑いが止まらない!
好評連載中の『愛しいきみと、政略結婚~いじっぱり夫婦、初夜から子づくり始めます』。
両想いながらも絶妙にすれ違う夫婦を軽やかに描く神咲めぐみ先生に、
今作をより楽しめちゃう製作裏話をお伺いしました!

――今回のインタビュアーは担当編集のMです。
まずは、神咲めぐみ先生のご経歴と簡単な自己紹介をお願いします。

漫画を描きはじめたのは、今から10年以上前になります。
今は、主にBL漫画と女性向けのTL漫画を描いていて、
TLジャンルでの作品づくりは7年目くらいになります。

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――これまでもノリの良い楽しい作品が多かったですが、
今作は特にギャグ要素が強いように感じます。

最初は、そこまでギャグ要素を強めに出すつもりはありませんでした(笑)
主人公である小春のキャラ設定も、当初はもう少し大人の女性をイメージしていて。
恋愛に対して初心な様子もなかったのですが、細かな設定が固まってきたら、
自然とギャグ要素のある作品へと寄っていったように思います。

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――今作を描くにあたって、意識したテーマはありますか?

今までの作品では、ヒロインである主人公寄りの心情しか描いてこなかったんですよね。
読者をよりキャラクターへ感情移入させるためにも、
「ヒロインの心情を中心に描くべき」という固定観念のような過去の刷り込みもあって…。

でも最近は、相手役となるヒーローの心情も分かりやすく描かれた漫画が増えてきているので、
こういった作風も面白いな!と。
そう感じたのをきっかけに、ヒーローとヒロイン、
どちらの心情も分かる「すれ違い」をテーマにした作品を描いてみたいと考えました。

――なるほど。そういったお考えから、
小春と海斗のような個性的な二人が生まれたんですね!

そうですね。読んでいて切なくなるようなすれ違いは嫌だったので、せっかくだったら、
思い切り楽しい方へと振り切った、明るいすれ違いを描きたいと思いました。

…随分と前のことですが、過去作のレビューに、
ギャグのノリがウッチャンナンチャンのコントに似ていて楽しい!
と、書かれていたのが印象に残っていて(笑)
自分が世代なのもあって、すごく嬉しかったんですよね。

今作でも、人情ドラマもあり、ちょっとした笑いもありのコントのように、
ストーリーを邪魔しない程度のギャグ要素は入れていきたいな、と思っています。

――胸キュンとギャグ要素の絶妙なバランスが、今作のポイントですね。
現在配信されている中で、こだわりのシーンやお気に入りのシーンはありますか?

第1話の、小春の本音が露わになるシーンは好きですね。
由緒正しいお嬢様として振る舞っていたのに、想い人である海斗が現れた瞬間、
「ああああ今すぐ結婚したい」って、心の声がダダ漏れるという(笑)

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最初のネームを出した段階では、もっと少女マンガ的な描き方をしていました。
小春の表情もそうですし、言葉も「ああ、私の王子様…!」みたいな、
恋する乙女のモノローグで。

今でこそ、二人の笑っちゃうようなすれ違いが当たり前になっていますが、
元々は、このシーンの修正があったからこそ生まれたノリでしたね。
直しが入ったおかげで、ここまですれ違って、吹っ切れて良いんだ…!って、
キャラが固まって勢いがついた気がします。

――ちなみに、小春と海斗はどちらが描きやすい・動かしやすいというのはありますか?

海斗の方が動かしやすいですね。
でも、やり過ぎないように気を付けています。
変顔ですとか…ヒーローなのに、あまりにも崩したらマズいかなって(笑)
特に、エッチシーンには絶対に入れないぞ、と意識しています。

――でも、第2話のエッチシーンでは、いよいよ…!というタイミングで、
小春の飼い猫であるエンジェルが乱入してきますよね?(笑)

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あれは異例ですね(笑)
エンジェルに背中を引っかかれて、あのまま途中で終わってしまっていたら、
海斗の心情的にも、読者の気持ち的にも、残念すぎるなぁ、と。
ここでやめちゃダメだな!と思って、めげずに再び立ち上がる海斗を描きました。

――エンジェル/小太郎という独特なネーミングのネタも、
どこから生まれてきたのでしょうか?

自分の絵を改めて見た時に、エンジェルって名前の顔じゃないなぁって思って(笑)

でも、海斗が仕事で家にいない時にも、
エンジェルは小春の良き話し相手となってくれますから、いてくれて良かったと思います。

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――ここまで、お気に入りのシーンについてお聞きしましたが、
逆に苦労したシーンはありますか?

今のところはないですね。
今作に限らず、これまでの作品もそうですが、
自分の中でキャラクター像がしっかりと出来上がっていれば、
ネームまでは楽しく描けちゃいます。

ただ、作画に入ると、悩んで行き詰まってしまうこともありますね。
キャラクターの表情ですとか…やっぱり難しさを感じます。

――作画で行き詰まった時には、どんな息抜きをしていますか?

作業にも繋がってくるので、息抜きと言えるのかは分からないですけど…
最近は、YouTubeでアナログ原稿の作画動画を見るのが好きです。

どうしてもデジタルでの作画となると、
もっと綺麗に描かなければ、と意識してしまいがちなので。
アナログならではの魅せ方に刺激をもらいつつ、創作意欲を高めています。

あとは、原稿中はBGM感覚でゲーム実況動画を流しています。
作業を邪魔しない程度に楽しめるので、ちょうど良いですね。

――漫画を描き始めた頃は、アナログでの作画でしたか?

当時は完全にアナログですね。その後、徐々に移行していって、
TLジャンルで漫画を描くようになってからは、完全にデジタルで作画しています。

――アナログからデジタルへと環境を変えて、何か変化はありましたか?

自分が描きたい線・味のある線には、少しずつ近づいているのかな、と思います。
漫画の一読者としては、アナログっぽさのある絵柄が好きなので、
デジタルでもそういった雰囲気を表現できる作画を目指しています。

デジタルだと、どこまでも拡大して隅々まで見えて、
一歩間違えると汚くも見えてしまうので…まだまだ難しいですね。

――ここまで色々なお話しをお伺いしてきましたが、
今作で、これだけは語っておきたい!という小ネタや裏話はありますか?

海斗はロリコンじゃないよ!とは、言っておきたいですね(笑)

それを裏付ける海斗の恋愛エピソードも、
これから先の展開で掘り下げられていくと思うので、
ぜひ楽しみにしていてください。
今後描けたらいいなという設定として、海斗の初恋の相手は…というのも考えています。

――確かに、海斗が小春と出会う以前の恋愛遍歴は気になりますね!
では最後に、読者の皆様へメッセージをお願いいたします。

小春と海斗の二人が、一体いつまですれ違うのか分かりませんが(笑)
楽しみながら、温かい目で見守っていただければと思います。

今作にまつわる様々なエピソードをお話しいただきました。
神咲めぐみ先生、ありがとうございました。
果たして、小春と海斗が本音で向き合える日は来るのか…!?
今後の展開に、ぜひご期待ください!

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