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世尾せりな先生インタビュー『パパだって、したい』

パパだって、したい

デビューコミックスが重版に次ぐ重版で大人気!
アニメも好評配信中の『パパだって、したい』。
作者である世尾せりな先生のBLのルーツや執筆の秘密に迫ります!!

――今回のインタビュアーは編集担当のTです。
まずはアニメ化おめでとうございます!アニメ化と最初に聞いてどう思われましたか?

自分の好きに描いてきた作品が色んな人に見てもらうきっかけになるので、
ドキドキというか…緊張感が(笑)

――アニメ化の話が出てからずっと緊張されてますよね。

ドラマCDもなかなか耐えられないタイプなので…。

――た、耐えられないというのは…?

自分の作品を客観的に見ると恥ずかしいんですよね、うわ~ってなっちゃって、
映像だとさらにパンチ力が強すぎて(笑)

でもテレビの中で自分のキャラ達が動いて、良い声で喋っているのはとても感慨深いです…!
たくさんの方のお力でアニメにしていただけて本当に貴重な経験をありがとうございます!という気持ちでいっぱいです。

――ドラマCDもですけど、声がつくと一気にリアルになりますしね。
せりなさんは「パパした」が商業デビュー作品ですが、
ご執筆開始当時はどんなお気持ちだったのでしょうか?

まともにプロットもネームもやったことがなかったので、
右も左もわからない状態から教えてもらってなんとかやってましたね。

01

――最初の打ち合わせのプロットのときから
「人妻感」という言葉が入っていたのは忘れられません…。

前々からなんというか、色っぽい受の子と、たぶらかされちゃう攻の子が好きで、
そこに子供もいれられたら良いな…と思って考えました。
01

――完全に好きなものが詰め込まれた、という感じですね!

そうですね、詰め込み放題に描きたいものを描いていたので、
だからそれがアニメ化と聞いたときの動揺がすごかったです!(笑)

――作品からこういうキャラが大好きなんだなということが
バシバシ伝わってくるので、それでみんな成瀬家の虜になったんだと思いますよ。
なるべくしてなったアニメ化かと。
元々そういう色っぽくてちょっと流されやすい受が好きだったんですか?

そうですね、私の場合は攻め視点で、
綺麗なお兄さんがどうにかなんないかな…みたいなのを考えるのが好きで(笑)
「パパした」の始まりも阿澄視点ですね。
BLで攻め視点ってちょっと珍しいかもしれませんが。

――BL自体はいつからお好きだったんですか?

BLはもう何十年も(笑)
子どもの頃、好きな少女漫画の作家さんが、たまたま描いたBLっぽい話を見て
「こういう世界もあるのか!」と…そこから始まりましたね。
どこに沼があるかわからないです(笑)
もう今は沼底ですけど…。

――今はもう沼を創り出す人になっていますしね。

もうなんでも萌え転げますね。
テレビ見ても漫画見ても「受かわいい~!」って。

――人妻感男子にはいつ目覚めたんですか?

同人の時代から、攻をたぶらかす…じゃないですけど魔性系な受と、
それに振り回されている攻は好きなので、割りと最初の頃から好きですね。
自分が描いた同人誌は恐ろしくて見返せないので封印してますけど!(笑)

――もうずっと好きだったのですね…。
パパしたの中で特にお気に入りのキャラクターは誰ですか?

オリジナルのキャラを作ったのもパパしたが初めてだったので
阿澄・成瀬・壱佳の3人は思いれが強いのですが、
こだわって描いているのは…成瀬さんですね!

成瀬さんみたいな色っぽい系の受が描きたくて、
じゃあ攻めはどういう子にしようかなと考えて、
じゃあ真反対の元気系な子にしよう…みたいに、
受から派生して色々考えましたね。

01

――成瀬さんの描いていて楽しいところってどこですか?

無自覚なたぶらかしですね!!
狙ってるだろ、って思いながら描いてます。
これで無自覚は嘘だろ~!って考えながら(笑)

02

成瀬さんが夫婦だった時代があるのが信じられないですね…。

――そうですね、信じられないですけど、証拠が…壱佳くんがいますもんね…。
ご執筆で特に気にかけていることはありますか?

リアルになりすぎないような、ファンタジーではあるけど、
どこかにこんな人いたらいいな…みたいな雰囲気になるように考えました。
あと、電子コミックはコマ配信があるので、
コマ配信で読む人に、たくさん見どころができるようにコマを多めにつくったりとか。

――たしかに読み応えなど、読者さんに喜んでもらえるように気にかけて下さってますよね。

全力で挑んではいるんですけど、拙いところもたくさんあるので、
毎回見返して反省会をしながらスマホをぶん投げてる…というのが恒例です(笑)
そのときは納得いくまでやり直して描いてるんですけど、数か月後には見返せないですね。
「なんだこの作画は!」と反省会をしてます。

――ストイックですね…!!
確かに、単行本でもめちゃくちゃ加筆されますもんね。
そこを見てもらえたら…いや、あまり見比べられたくはないですか…?

電子から単行本まで見ていただけるのは本当にありがたいです。
セリフを変えていたりするところもあるのですが、
微妙に表情や手の動きなども変えていたりするので
変わったなーと気づいてもらえるところがあったら嬉しいです(笑)
描き下ろしも、少しでも萌えたらいいなと思って描いてます。

――ちょうど2巻が発売されましたが、ものすごい勢いで売れて重版がかかりましたね。
2巻でお気に入りのシーンはどこでしょうか?

最後のホテルのシーンですね。
気持ちが繋がったあと、10話ぐらいからある長いHシーンが…

――ここ、すごくがんばりましたよね…!

02

がんばりました!(笑)
迷走しながらですけど、ホテルHは本当にご褒美回というか…。
壱佳がいる自宅では色々制限されたなかであれこれしてたので、
この時とばかりに開放的に(笑)

――預かってもらったのでもう思う存分…という(笑)

意気込んで描いたら話数またいでしまって、すごく大量に描いたなと。
これ以上こんなに長くHシーン描くことはないかなと思います。

――成瀬さんのパンツがエロいなと思って見てました。

そうですね、パンツこだわってます(笑)

02
ちょっとした仕草や視線から見えるエロさを
常々目指して描いていたんですけど、
この回はもう直接的にエロいですね!
でも絡みは難しいですね…毎回思います…。

――いやいや、せりなさんの描く絡みエロいですよ!
ちなみに、今後描いてみたいエピソードやネタはありますか?

阿澄が就職した後の話を描きたいです。スーツを描きたい!
サラリーマン的な、成瀬さんと同じ立場に立ってる阿澄を描きたいですね。

――大学四年生から就職と、大きく変わりますもんね。

あとは三人が引っ越すシーンは描きたいですね。
引っ越したい、という阿澄の願いを叶えたいです!

――あとは壱佳くんの成長ですかね…。これはどうしようかって話してますけど。

育ってほしくないような…このままでいてほしいような…(笑)
これはちょっと悩みますね。
阿澄と成瀬の関係は進んでほしいけど、壱佳はこのままでいてほしい…!
あのサイズ感と無邪気な感じはこのままでいてほしいので、本当に悩みます。

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――今後の展開も楽しみですね…!
最後に読者さんに一言お願いいたします。

いつも温かく支えて下さってるので、作品でちょっと恩返しできるように
とにかく頑張っていきたいなと思ってここまできました。

阿澄にも成瀬にも感情移入して読んで下さって、すごく親身になって励ましのお言葉をいただけたり
常々感謝でいっぱいです。本当にありがとうございます~!

世尾せりな先生、ありがとうございました!
萌えを追求し続ける姿勢がとても素晴らしいと思います…!
今後の連載も、皆さんぜひぜひご期待くださいませ♪

☆作品はこちら↓

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