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和良比もち先生インタビュー『トモダチ・エンゲージ』

現在好評連載中の『トモダチ・エンゲージ』は、
親友同士の二人がまさかの共同生活をスタートさせるBL作品です。
美麗な絵と男前ノンケ×猫被りゲイの設定が大人気の本作について、
作者・和良比もち先生に直撃インタビューしました!

――今回のインタビュアーは編集担当のHです。
まずは、先生が漫画家になったきっかけをお聞かせください。

子供の頃からずっと絵を描いていて、漫画家に憧れを抱いていました。
本格的に目指そうと思い、アシスタントとして長く働いていたのですが、
自分は漫画家にはなれないのかもしれないと絵を描くこと自体から離れた時期もあって…。
その間に子供も生まれて、漫画家になるという夢を諦めかけていたのですが、
ウェイブの漫画家募集の広告を見て、
もう一度チャレンジしてみよう!と応募したのが大きなきっかけとなりました。

――影響を受けた作家さんや作品はありますか?

絵に関して一番影響を受けたのは、井上雄彦先生ですね。
先生が描く人体や絵柄がとても好きで、作品として楽しむだけでなく、
漫画を読みながら立体感のある身体の描き方を勉強していました。
今でも大好きな漫画家さんです。

――和良比先生の作画の美しさには、そういったルーツがあったんですね!
作画をする上で、特にこだわっているポイントはありますか?

特に意識しているのは、全体のバランスですかね。
絵に起こして少し引いて見た時に、顔のパーツであったり、ちょっとした腕の位置であったり、
どこかおかしな部分がないかを確認しながら調整して描いています。

あとは、髪の毛や服のシワを描くのが好きなので、
そういった細かな部分の質感を魅力的に描けたら良いなぁと頑張っています…!

――続いて、『トモダチ・エンゲージ』についてお伺いしていきたいと思います。
本作で特にお気に入りのキャラ、描いていて楽しいキャラはいますか?

お気に入りなのは、仁ですね。
明るくて、目つきに特徴のあるキャラがすごく好きなので、描いていても楽しいです。

描きやすいキャラは…大家さんですかね(笑)
おばあちゃんの顎のラインというか、
肉厚的に顎をなくして描くのが楽しいので気に入っています。

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――大家さんは存在感がありますよね(笑)
それでは、受けの速人はどうでしょうか?

速人は、私の中で描いていてまだ迷いがあって、難しいですね。
可愛くしたい気持ちがありつつも、
ちゃんと男らしさと綺麗さを兼ね備えたキャラに描きたいので、
あまり女性らしくなり過ぎないように意識しています。

――速人の美人っぷりは、読者の皆さんにもぜひ注目していただきたいポイントですね!
第1~2話の中で、お気に入りのシーンはありますか?

第2話の、二人が講義中にメッセージのやり取りをするシーンが気に入っています。
スタンプでふざけたりしながら、仁が速人をからかって遊んでいる。
何気ないシーンですけど、ここで二人の仲の良い雰囲気が伝われば良いなぁと思って描きました。

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――二人のキャラの違いが表れた良いシーンでしたね。
ノンケ×ゲイ設定の本作ですが、ストーリーやキャラの造形面で意識していることはありますか?

すごく些細な部分ではあるのですが、仁と速人それぞれの手元にはこだわっています。

例えば、第2話で仁が速人を担ぎ上げて力強く掴む時の手であったり、
お茶を吹き出して口元をおさえた時の手の握りしめ方だったり…。
ちょっとした仕草に、仁のノンケで更に男らしい面が出るように、
意識しながら描いています。

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逆にゲイの速人の場合は、ノンケである男性も思わず惹かれてしまうような若干の綺麗さは欲しいと思っていて。
手元を少しだけ開き気味にして色気を出したりと、こちらも同じように考えながら描いています。

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――手先のポーズまで細かく意識してキャラを描き分けていらっしゃるんですね。
漫画を描く上で、一番楽しい作業・好きな工程はありますか?

一番楽しいのは、やっぱり最終的な仕上げ作業ですかね。
線画を上げた後、ベタやトーンで全体に色を乗せて、
だんだんと原稿が仕上がっていく工程が楽しいです。

――それはもしかして、アシスタント経験が関係しているのでしょうか?

まさしく、その通りです(笑)
アシスタントで長いことそういった仕上げ作業をしていた影響も大きいと思います。

――和良比さんの作品は、線画はもちろんのこと、仕上げも丁寧で見ごたえがありますよね!
ここからは、少しプライベートなお話もお伺いしていきたいと思います。
執筆の合間の息抜きや趣味はありますか?

息抜きは、家族サービスですかね。
疲れた時は娘のところへ行って一緒に遊んだりとか、匂いを嗅いだりとかして(笑)
家族に癒されて気分を落ち着かせています。

――息抜きが家族サービスなんて素敵ですね!

今日はどうしても描けない!できない!ってなったら、
もう今から出かけちゃおう!なんて言って、公園に行ったり買い物に行ったり、気分転換をしています。

そのせいで原稿が遅れたりもするんですけど…すみません、申し訳ないです(笑)

――いえいえ!いつもお忙しい中で頑張っていただいてありがとうございます。
家族サービスの他にも、ご自身の趣味はありますか?

元々は映画やドラマ、特に海外のミステリー作品が大好きなんですけど、
最近は忙しくてなかなか見る時間を作れずにいます。
頭を使う複雑なストーリーが多いので、
ずーっと続けて見ないと話が分からなくなってしまうんですよね。

――なるほど。そういったミステリー作品に触れてきた経験も、
きっと執筆に活かされているんですね。

だと良いですね。

キャラの心情も含め、お話をすぐにはバラさず今は留めておいて、
伏線として後々の展開に取っておくのが好きなので、
『トモダチ・エンゲージ』でも上手く組み込んで続きを描いていけたら嬉しいです。

――最後に、読者の皆様へメッセージをお願いいたします!

まずは、こんなにも拙い漫画を読んでくださって本当にありがとうございます。
読者の皆さんからいただいたコメントやメッセージも、スクショにまで残して(笑)
原稿が辛くなった時に読み返しては、いつも元気をもらっています。
これからも読者の皆さんに興味を持っていただけるよう頑張って描き上げていくので、
応援をよろしくお願いいたします!

制作過程から貴重なプライベートのお話しまで、たっぷりとお伺いしました。
和良比もち先生、ありがとうございました!
速人の切ない想いは仁へと届くのか…?
まだまだ前途多難な新婚(?)の二人を、今後も温かく見守りください♪

☆作品はこちら↓

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